前回は読みの深さと広がりについて解説しました。
まだ読んでいない人はここをチェック!
参考将棋の「読みの深さ」と「読みの広がり」が上達の秘訣
文字だらけではいまいちイメージしにくいと感じた人も多かったでしょう。
お待たせしました。ちゃんとわかりやすいイメージ図を作りましたよ!一部友人からは画伯として名を馳せる?管理人が作成した図を見ながら初心者、中級者、上級者、段位の人がどれだけ違うのか解説してみました。
参考【2021年版】将棋初心者が初段へ強くなる4つの方法&上達のコツ【無料で将棋本を読む方法も】
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級位・段位別での「読みの深さ」「読みの広がり」などの読み筋の違い
まずこの図を見て下さい。
この図を見てどのように読んだのか、どのような結論を出したかによってあなたが何を勉強するべきかわかります。
級位や段位別に順番に見ていきましょう。
初心者・初級者
基本的にこの頃は一貫性のない手を漫然と指してしまうことが多いです。それが悪いことだとは思いません。
まず、覚えたての駒を動かす喜びや楽しみを感じとってほしいです!!どんどん自分が好きな手を指し手下さい。
将棋は楽しむことが第一です!趣味は楽しむためにあります!楽しんでなんぼです!
それよりも先に進みたくなったときに勉強したら大丈夫です!
少し脱線しましたが、戻ります。先ほどの局面図で下のような感じになりましたか?
「?」となった人や下の様な感じになっていればここに該当すると思って下さい。
1つ1つの手は前に前進する手なので素晴らしいことです。
たとえば2五飛車と考えたあなた。
あなたは飛車を使いたいから動かしたのでしょう。この「飛車を使いたいから」という感覚は忘れないで下さい!とてもいい感覚です!
将棋において大駒の活躍はもっとも優先されることです。
ただ将棋は1つ1つの手に意味を持たせなくてはいけません。2五飛車の後、何か手があるのであればいいのですが、この局面では次に厳しい手があるわけではないので、1手パスをしたような手になっています。
また、3六歩と考えたあなた。
かなりセンスがあります。ただその手を選ぶまでにどのようなプロセスがあったでしょうか。段位のところで解説するので割愛します。もし3六歩~桂馬を跳ねると考えているのであれば将棋のセンスがあると思って間違いないです。
ただ歩の手筋を思いつきましたか?思いついていないなら手筋から学ぶ必要があります。
初心者・初級者の方はまだ読みの深さも広がりもありません。この段階の人はまず、「読みの広がり」が足りません。
広がりを持つためには将棋の手を知ることが大切です。手筋や定跡をひとつひとつ学んでいきましょう。
いろんな手を知ることで局面ごとの指し手に幅がでます。選択肢が多ければ多いほど良い判断がしやすくなりますよ!知らないことは知ればいいだけです!
>>初心者におすすめの上達方法を紹介
中級者
このレベルの人は、駒の動かし方を覚えて、手筋も少しずつ覚えてきたくらいではないでしょうか。よくある局面なので手筋を思いついたかもしれません。イメージとしては下の様な感じではないでしょうか。
歩の手筋「合わせの歩」を思いついたなら、この段階でしょう。
「合わせの歩」最高!グッドだぜ!そもそも、歩を持っているから歩の手筋使えないかなという考え方がいいですね!
そのほかにはここまで読める人もいるかもしれません。
いいですね!十字飛車とか飛車が活躍するもっとも大きな手筋のひとつです!
あとは相手の手も読めますね。こんな感じですか?
▲2四歩打
△同歩
▲同飛車
△2三歩打
と進み。ここまで来たら飛車の手筋「十字飛車」になっていることがわかりますね?
あとは銀をとって大成功!!というのが中級者の読みだと思います。
このように将棋の手筋は有機的につながっています。一つ一つの手筋を覚えてもなかなか使う機会がないじゃないかと思うこともあると思いますが、歩の手筋の「合わせの歩」、飛車の手筋「十字飛車」と、将棋は一つの手筋だけを使うことは少ないです。手筋は組み合わせることで単体で使うよりも強力になります。ドラゴンボールのかめはめ波も悟空だけじゃなくて、悟飯とか悟天が一緒にやったほうが威力が上がるのと一緒ですね!
ここまでひらめくには、手筋を知らないことには難しいです。手筋を知らなかった人はまた手筋を確認してみて下さい。
ただ、この段階の人は手筋を覚え始めて将棋が楽しくなってきた頃。ここは読みの深さが足りません。
読みの深さのためには、詰め将棋です。3手詰めからマスターしましょう。
>>中級者の上達方法はここを確認!!
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上級者
ここまで来ると、いろんな手が見えているでしょう。まぁこの局面で思いつく手はそんなに多くないでしょうけど(笑)
先ほどの「合わせの歩」も
「十字飛車」も見えているでしょうが、
実行する人としない人に分かれるのではないでしょうか。
最初の局面で下の様なイメージができていればおおむねこの段階です。
そうです。変化後に、飛車が捕まるのです。
そして注目すべきは、読みに広がりがでてきていると思います。例えば、最初の合わせ歩の局面で相手が手抜きすれば、歩成だなと無意識に読めていると思います。これが「読みの広がり」です。また、読みの深さも出てきているのがわかるでしょうか。
ちなみにどのように飛車が捕まるかですが、先ほどの飛車で銀をとった局面に戻ります。
相手の持ち駒をよく見ましょう。香車がありますね。どこかに香車を置くと飛車が捕まります。
5二香車(5三香車もOK)ですね。
初心者や中級者であった人はよく見てください。どこに逃げても飛車が取られてしまいますよね。
だから合わせの歩からの一連の流れを実行してうっかり返し技を食らう人や十字飛車をしようとした時に、香車が打たれるとあわてて引き返す人がいるでしょう。ここまで読めるようになればすでに自分の課題もわかってきているのではないでしょうか。
ここの段階の方は「読みの深さ」も「読みの広がり」も両方必要になってきています。
読みの深さでいえば、詰め将棋の5手詰めが簡単になっていなくてはいけません。
読みの広がりでいえば、基本的な手筋に加えて、複合手筋も使えるようになっていなくてはいけません。
自分にあったものをして上達していきましょう。
>>上級者の勉強方法・上達方法のまとめ
段位
ここまできたら解説とかいるのかわかりませんが、簡単な局面図の変化をすべて読み切って、ここでは36歩や囲いを優先させる手、飛車を振り直す手など別の手を考えたと思います。
下のような感じでしょうか?
すでにこのサイトで勉強することはありませんが、お時間がよければ初心者・中級者・上級者などの記事を読んでいただき、ここはもっとこうした方がわかりやすいなどの意見をもらえればと思います。みんなで将棋人口増やしましょう!
ちなみにこの段階までくれば、「読みの深さ」「読みの広がり」も十分になっているのではないでしょうか。詰め将棋の7手詰めを完璧にすることや、得意戦法の棋譜並べ、実戦を繰り返す等自分の好きな上達方法が最短の上達方法です。自分の個性を伸ばしてとがっていこうぜ!
まとめ
いかがだったでしょうか。
各段階でやるべきことが違います。背伸びせず、できることややりたいことからやるのが一番の上達方法です。
羽生善治先生は「奨励会二段までなら誰でもなれる」といっています。基本を究極まで極めれば奨励会二段までいけるということです。
初心者~上級者の方は「読みの深さ」「読みの広がり」どちらに偏っても強くなれません。バランスよくやっていいき、上級者や段位になったら尖っていったほうが強くなります。
皆さんの上達の助けになればと思います。
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