四間飛車と右四間飛車はどっちが強いの?
四間飛車はプロの使い手が多いよ!一方の右四間飛車はアマチュアで人気の戦法だね!
四間飛車と右四間飛車のどっちが強いのかは使い手の問題としか言いようがないですが、実は私は四間飛車の方が良いと考えています。
なぜかというと、前述したとおり、四間飛車の方がプロで使われていて、右四間飛車はプロではほとんど使われていないからです。
ここにある程度の結論が含まれていると考えています。
この記事の続きを書いてでは四間飛車と右四間飛車のどっちが強いのか、またどっちを使った方がいいのかなどを考察していきます。
四間飛車と右四間飛車ではどっちが強いの?四間飛車の方が使うべき!
結論としては、使い手によって強さが変わるのが将棋の戦法の話です。
ただそれでは納得ができない将棋ファンの方々も多いと思うので、私の中で、四間飛車と右四間飛車でどっちが強いのかを考えてみたのですが、結論としては、強さは置いておいて、四間飛車の方が使うべきと考えます。
その理由は次のとおりです。
- 四間飛車には手筋が豊富
- 四間飛車の方が発展性があるから
- 四間飛車の棋書・本が豊富にある
- 四間飛車の方が攻め手・守り手が豊富
- 四間飛車は相手の形に合わせて手を柔軟に選べる
1.四間飛車には手筋が豊富
四間飛車は長い歴史の中で多くの棋士やアマチュアプレイヤーによって研究されてきました。その結果、非常に多くの手筋が確立されており、初心者から上級者まで幅広いレベルで使いやすい戦法となっています。
例えば、「飛車を4筋に構えたまま角や銀、桂馬を捌く」「銀を繰り出して攻める」など、基本的な指し方から応用的な手筋まで豊富です。また、持久戦にも対応しやすいため、序盤から中盤、さらには終盤に至るまで戦いの軸がぶれることなく指し進められるのが魅力です。
2.四間飛車の方が発展性があるから
四間飛車は相手の戦法に応じてさまざまな展開に対応可能で、その柔軟性が非常に高い戦法です。例えば、相手が居飛車で来た場合には「美濃囲い」を活かして持久戦を挑むことができますし、早い攻めを仕掛けてくる相手に対しては「カウンター戦法」で応じることもできます。
また囲いも銀冠や4枚美濃などにも発展できるので状況に合わせて戦いやすいです。
さらに、現代将棋のAI研究によって新たな変化や差し回しが次々に発見されており、現在も発展し続けている点も魅力です。右四間飛車に比べると、定跡や展開のバリエーションが多く、相手の対応次第で戦い方を切り替えられるのが大きな強みです。
3.四間飛車の棋書・本が豊富にある
四間飛車に関する棋書や解説本は、他の戦法に比べても圧倒的に多く出版されています。初心者向けの入門書から上級者向けの高度な研究書まで、選べる選択肢が豊富であるため、効率的に学ぶことができます。
また、多くのプロ棋士が四間飛車を得意としているため、彼らの指した棋譜を研究することで、実践的な技術を磨くことも可能です。このように、学習リソースが豊富である点は、四間飛車を選ぶ大きな理由となります。
逆に右四間飛車は本が絶版であったり、中古でもめちゃくちゃ高かったりとなにかと不便です。
4.四間飛車の方が攻め手・守り手が豊富
四間飛車は、攻めと守りのバランスが非常に良い戦法です。例えば、美濃囲いは四間飛車の代名詞とも言える囲いで、非常に高い守備力を誇ります。これにより、持久戦にも対応しやすく、攻めのタイミングを計りやすいのが特徴です。
一方で、四間飛車特有の「銀や角、桂馬を捌く」攻め筋や「角交換からの攻め」など、攻撃手段も多彩です。守りを固めながら、隙を見て攻撃に転じることができるため、初心者にも扱いやすいと言えます。
また守りの手筋にも5筋を突き捨ててからの金底の歩や、相手からの攻めで美濃囲い崩しを防ぐ手筋などなど将棋上達に欠かせない手筋を学びやすいです。
5.四間飛車は相手の形に合わせて手を柔軟に選べる
四間飛車は相手の戦型に応じて自分の手を柔軟に変化させることが可能です。例えば、相手が急戦を仕掛けてきた場合には「2枚美濃」や「高美濃」によって防御力を高める選択肢があります。一方で、相手が持久戦志向の場合には、美濃囲いをベースに長い戦いに持ち込むことができます。
端攻めも考慮できるのも良い点ですよね。
右四間飛車は攻撃力に特化した戦法であるため、相手が守りを固めてくると攻め筋が限られることがありますが、四間飛車はそのような場合でも柔軟に対応可能です。この対応力の高さは、四間飛車を選ぶ大きな理由の一つです。
右四間飛車はだめなの?攻めが切れるときつい
右四間飛車はだめということはなく、むしろ使い手の方も多く存在します。
ただ右四間飛車はずっと攻めの主導権を握っている、いや握らされている状況になるため、どのタイミングで攻めればいいのか、どのタイミングで守ればいいのかの判断が難しく、玄人向けの戦法と思います。
また攻めの手筋も4筋(6筋)から攻めのみになりがちなので、いろんな戦法に合わせて攻めを考える思考が養いにくいという欠点もあります。
将棋が強くなりたいなら、いろんな攻め筋、いろんな駒の使い方を学ぶのが良いのではじめから右四間飛車を選択するよりは四間飛車を選んでいろんな攻め筋への対応方法を学んだ方がいいかなぁと思います。
【まとめ】四間飛車と右四間飛車のどっちが強いかは永遠のテーマ!
四間飛車と右四間飛車のどちらが強いかは、結論としては「使い手次第」というのが正直なところです。戦法そのものに強い・弱いの優劣をつけるのは難しく、それぞれの特性を活かした指し回しができるかが重要です。
ただし、四間飛車は豊富な手筋、柔軟性、そして多彩な攻守の選択肢があるため、初心者から上級者まで幅広く使える戦法であることは間違いありません。特に、将棋を通じて戦法を深く学びたい、上達したいと考えるなら、四間飛車の方が適していると言えるでしょう。
一方、右四間飛車は攻撃力に特化しており、一度主導権を握れば圧倒的な攻めを繰り出せる魅力的な戦法です。しかし、攻めの継続力や判断力が求められるため、やや経験者向けと言えます。
将棋の戦法は個性やプレイスタイルが反映される部分です。四間飛車でしっかりと基礎を固め、右四間飛車に挑戦してみるなど、自分に合った戦法を模索していくのが理想です。どちらも奥深い魅力があり、どちらを選ぶにせよ将棋をより楽しむための選択肢として考えられるでしょう。
このテーマは将棋ファンにとって永遠の議題であり、それぞれの戦法に愛着を持つプレイヤーがいます。自分にとって最強と思える戦法を見つけるために、ぜひいろいろな戦法を試してみてください!