三間飛車

先手三間飛車の対居飛車急戦の序盤定跡について解説!角交換を恐れない初心者向け講座!

前回は三間飛車の定跡の部分について最序盤に触れていきました。今回も前回に引き続き、三間飛車の序盤の定跡について解説していこうと思います。

先日藤井聡太先生と大橋先生の対局でも藤井先生の居飛車と大橋先生の三間飛車が見られ、NHK杯では菅井先生が三間飛車を指すなどひそかなブームになっているのでは?と個人的には思っている次第です。

まぁめちゃくちゃ流行する戦型でもないと思うのでマイナー戦法でのんびり指したい人には三間飛車を是非おすすめしますよ。急戦には強いし、持久戦には独自路線があるので、自分の土俵で戦いやすいのも魅力ですよね。

それでは前回の最後の局面から解説を再開していこうと思います。

 

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三間飛車の最序盤の定跡の続き

前回は三間飛車の序盤も序盤の定跡について触れましたが一応最後の局面の復習をしておきます。

 

先手は一応美濃囲いが完成し、後手も舟囲いです。そして、後手が△6四歩とした局面が以下の図です。

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ここで後手は△6五歩~7七角成の角交換を狙っていることはわかってほしいところ。また、先手としては角交換後に後手からの角打ちの隙が無い形で待ち受けたいところです。

仮に上の図で先手が△6五歩~の仕掛けに備えずに、▲4六歩等とするとすかさず仕掛けられ、△6五歩、▲同歩、△7七角成、▲7七同銀、△6七角打ち!という風に6七の地点に角打ちの隙ができてしまいます。

後手に角を打たれないように、先手は備える必要があるので、上の△6四歩と歩を突いてきた局面では、後手からの角打ちに備える▲5八金右とするのが形です。

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このようにすれば、先ほどの後手からの△6五歩~の仕掛けの際、最後の△6七角打ちができないことがわかると思います。(5八の金が角打ちを防いでいる!)

将棋は対話です。相手がしようとしていることを防ぐこと、自分がしようとしていることが防がれるという読み合のゲームです。自分のしたい手だけを指すわけにはいかないということを肝に銘じておいてくださいね。

 

 

上の図で後手は△6五歩~からの仕掛けが難しいのでより、力をためるための手を指してきます。

 

23手目以降 △7三桂馬

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後手は歩と角だけの攻めでは攻め駒が足りないと判断して、6五の地点に跳ねることのできる桂馬を活用していきました。後々桂馬が跳ねた手が7七の地点に移動した銀等に当たるのを見越しての手です。今の時点で桂馬が活躍するイメージが沸かない人もいると思いますが局面を一手ずつみていくのでご安心ください。

 

ここでも、先手の三間飛車側は、7三桂馬をみたらこの一手という定跡があります。仮に備えずにまたもや▲4六歩として局面を見ていきます。

 

24手目以降 ▲4六歩

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後手の△7三桂馬という手に対して、備えなく自然に見える▲4六歩としてみます。するとどうなるでしょうか。

 

25手目以降 △6五歩

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あくまで、後手は首尾一貫して、△6五歩~7七角成の角交換の筋を狙ってきます。振り飛車には角交換と言われるので、当然の仕掛けでしょう。ここでは、先手としては、▲6五同歩と▲5七銀と▲6七金という手が見えますが、今回は先手が素直に▲6五同歩とした変化を見ていきます。

 

 

26手目以降 ▲6五同歩

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27手目以降 △8六歩

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後手はすぐに角交換するのではなく、飛車先のを突き捨てておくのが手筋の一手です。この一手がはいることで、角交換する手がより効果的になります。

 

先手は▲同歩と▲同角のどちらかです。放置する手は次に△8七歩成とと金を作られて一気に敗勢です。

ここでは同歩が正解になりますが、仮に角で▲8六同角と取った場合はどうなるかですが、見れば悪いとすぐにわかります。

 

 

28手目以降  ▲8六同角 ▲9九角成

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という風に角で取ると、後手の角道が素通りとなり、9九に馬を作られるうえに香車まで取られてしまいます。これは後手が大きく優勢です。

 

28手以降 ▲8六同歩

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上記のように角で取れないうえに、放置もできないので、同歩ととるしかありません。

 

 

29手目以降 △7七角成

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ここにきてようやく、角交換してきます。飛車先の歩を切った手がどのように作用するのか見ておきます。

 

当然角交換してきたので、角を取り換えすのですが、候補手は3つあります。▲同桂馬、▲同飛車、▲同銀の3つですが、ここでは前の2つはわるくなります。

なぜかというといずれで取っても、後手が飛車で8六歩を取り去ることができるからです。

 

30手目以降 ▲7七同桂馬 △8六飛車

 

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30手目以降 ▲7七同飛車 △8六飛車

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2つともの局面で、後手は飛車成を見せています。このように先ほど後手が8筋の歩を切ったのにはこのような作用があるわけです。

 

上記2つの局面はものすごく悪いわけではありませんが、不利なのは変わりありません。好き好んで突っ込んでいく局面ではありませんので、後手の△7七角成には▲7七同銀と取り返すのが形です。

 

30手目以降 ▲7七同銀

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こう取れば、先手の8六の歩は銀が支えているため、飛車を走ることができません。

このように部分的な手筋や部分的な形というものが将棋には存在します。部分的手筋、形を覚えることで上級者や高段者の方たちは読みの省略を行っています。ま、基本的にはそれぞれの局面で読みを入れて指すのがベストではありますね。

 

▲7七同銀と取ってひと段落かと思いきや、先ほど後手が歩と角だけでは攻め駒が不足しているため、攻め駒の応援を出していましたね。その駒が跳ねてきます。

 

 

31手目以降 △6五桂馬

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後手が増やした攻め駒は桂馬でした。その駒が6五と跳ねてきます。これは銀あたりになっています。

銀と桂馬の交換は若干の駒損ですし、仮に後手が銀をもったとすると、6九の地点に銀を打ち込まれ、飛車と金の両取りにかけられる割り打ちの銀をされてしまいます。

また、桂馬で△7七桂馬成と銀を取られたときに、先手としては▲7七同桂馬、▲7七同飛と後手の桂馬を取ることになりますが、そのとき上記で説明したとおり、8六歩を守ることができません。

 

このように先手に比べて後手の方針がわかりやすいため、これは望んで進む局面ではありません。

ちなみに、この局面を激指10に読み込ませると、後手のほうに傾き-22点と出ます・・・(笑)微妙に後手がいいみたいですね(笑)

後手の桂馬が跳ねてきた局面での先手の候補手は▲8八銀、▲6六銀、▲5九角といずれも先手が我慢する展開の指し手しか出てきません。

三間飛車は軽快に捌いていく戦法ですので、このような展開は望んで進んでいくものではありません。ましてや初心者がやるのであれば、攻めているほうがいいはずです。初心者が受ける展開になればつぶされるのが目に見えていますしね。

 

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24手目△7三桂馬 再掲図

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では、後手が桂馬を跳ねてきた局面でどのように指せばよかったのか、種明かしをします。

これは前回△6四歩に対しては、▲5八金右と一緒で、三間飛車党であれば必ず身に付けておくべき、定跡です。

 

24手目以降 ▲8八飛車

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8筋に飛車を回るのが定跡の一手です。

この手の意味は、先ほど後手から飛車先の歩の突き捨ての歩~飛車を8六に走ってくる筋を受けている意味があります。また、7七の地点で角交換されても、桂馬で取り返すことができるようにしていることが一番大きいです。言葉で説明するとわかりにくので、ここから懲りずに後手が△6五歩と仕掛けてきた場合を一応みておきます。

 

 

25手目以降 △6五歩

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懲りずに△6五歩に、先手は先ほどと同様の対応でOKです。

 

26手目以降 ▲6五同歩 △7七角成

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後手は角道が開いたので、△7七角成と角交換してきます。

先ほどであれば、8六の地点に効いている駒がないため、銀でとるのが形でしたが、今は間接的に8六の地点に先手の8八飛車が効いていますので、銀以外の駒で取ることができます。もう1通りしかないのでわかりますよね。

 

 

28手目以降 ▲7七同桂馬

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銀ではなく、桂馬で7七の角を取り換えすことができるのが大きな一手です。

 

これは先手の6五の歩にも紐をつけている形になっていますので、後手が△6五桂馬と跳ねてきても、先手は▲6五同桂馬と取り換えしてなんら問題ないです。

 

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その他にも、先手が▲7七桂馬と角を取り返してきた手に対して、後手が下の図のように、角を打ち込んできても大丈夫です。

 

29手目以降 △3三角

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この手の意味としては、次に後手は△6五桂馬と跳ねてくる手を見せています。

仮に先手に放置してもらうために▲4六歩とでも指すと

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後手は△6五桂馬とはねてきます。

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この桂馬は取れません。桂馬を取ると・・・。

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角道が通ってしまい、桂馬越しにいた飛車を取られてしまうからです。

後手が何気なく△3三角と打ってきても、しっかりと読みを入れてどのような手を狙っているのか1つ1つ読み込むのが上達への近道です。

 

では△3三角に対してはどうしたらよいのか。

 

30手目△3三角 再掲図

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桂馬越しに飛車を狙っているのであれば、先に飛車を逃がしておけばいいだけですので。

 

 

30手目以降 ▲8九飛車

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先手は飛車を角のラインから外すため、▲8九飛車と一段引いておくだけでなんともありません。

ここから後手が△6五桂馬と跳ねてきても、先手の桂馬で取り返せます。

 

31手目以降 △6五桂馬 ▲6五同桂馬

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ね、なんともないでしょ?

 

このように一つ一つ相手の狙いに対して、丁寧に対応することが上達への近道です。

定跡を丸覚えするのはいいがないというのは、意味を知らないで指すと失敗するからです。

失敗しないために定跡の勉強で、たくさん失敗例を見て学んでおきましょう。

 

 

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まとめ

 

いかがだったでしょうか。

今回は少し丁寧に1手1手の意味をかみしめながら解説してみました。

桂馬を一つ跳ねるだけでもこのような、いろんな駆け引きがあるのが、将棋の醍醐味ですよね。

意味を覚えて、実戦の時の物差しにしてみてください。

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