将棋を始めてしばらくすると、気付くことがありませんか?
そうです。序盤はある程度何を指したらいいのかわかるけど、何を指したらいいのかわからなくなる局面が現れるんですよね。
[chat face=”syosinnsya.jpg” name=”ひよっこ” align=”left” border=”gray” bg=”gray” style=”maru”]あー確かに定跡を少しかじったくらいだとすぐに何指したらいいのかわからなくなるね。[/chat]
[chat face=”hachimitu.jpg” name=”ハチミツ” align=”right” border=”green” bg=”green” style=”maru”]初心者のときって何が正解か悪いかもわからないから仕方ないんだけどね(笑)[/chat]
そういうとき、将棋の上達方法を調べていると、棋譜並べがいいと書かれているのでやろうとします。
しかし、少し待ってください!
棋譜並べって確かに上達方法の一つですけど、棋力や将棋の強さによっては、やる時期じゃないことがあります。むしろ棋譜並べをやっていると将棋で勝てるようになるのに時間がかかってしまうかもしれませんよ?
そこで今回は将棋の上達の棋譜並べを、初心者がいつからやるべきか、どんな風に棋譜並べをしていくのがいいのかを確認していきましょう。
[box06 title=”あわせて読みたい”]
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将棋初心者はいつ棋譜並べという上達方法をしたらよいのか?なぜしない方がいいのか?
結論からいうと、将棋初心者や中級者は棋譜並べをする必要はありません。
棋譜並べよりさきに詰将棋や定跡書を読む方が上達は速くなります。棋譜並べする必要がないというと語弊があるので説明していきます。
たとえば、九九をマスターしていない小学生がいきなり二桁の掛け算をしようとしても解けるわけがありませんよね?
それと同じように将棋も基礎が出来上がっていないところに、いきなり棋譜並べという高度な上達方法をしても、効果が薄いのです。
九九をマスターしていないのであれば、まず九九をマスターしてからの方が二桁の掛け算を解くスピードは速くなりますよね?
将棋も同じでまず基礎中の基礎である一手詰めや定跡書を読んで棋譜や符号を追えるようになってからのほうが、棋譜並べの効果も高くなります。
棋譜並べは、3手の読みや符号に強くならないと、並べていても、時間がかかって、疲れたけどあまり上達した気がしない勉強方法と言えます。
初心者や中級者はまず詰将棋や定跡書を読むことが最優先事項です。
初心者や中級者がいつから棋譜並べやるべきなのか?
棋譜並べは初段や1級、2級になってからやった方が身になる勉強方法です。
プロ棋士の指し手が少しでも感じ取れるようになるためにはまず3手の読みやある程度定跡を頭に入れないと難しいものです。
棋譜並べの効果とは?
棋譜並べは、詰将棋、定跡書、次の一手、実戦と数ある上達方法のなかの一つですが、どのような効果があるのでしょか?
棋譜並べをしたときの効果は、序盤・中盤・終盤すべてに効果があります。
しかし、棋譜並べの効果は、棋力ごとで効果が異なります。
なぜ棋力ごとで効果が違うのでしょうか?
ま、そこまで考えなくてもわかると思いますが、将棋の棋力や強さごとで読める手数や、局面ごとのアイデアの量に差があるからです。
もし、定跡を少し覚えたくらいの中級者と、アマチュア大会でも上位に食い込むような高段者が、一つのプロ棋士同士の対局を並べたとします。
中級者のほうは、定跡と違う展開になったところで『あれ?』と思い立ち止まるでしょう。
一方の高段者は、スラスラと並べていき、中盤、終盤の難しい局面で自分なりの手を考えて手が止まるでしょう。
このように同じ棋譜を並べても、序盤の定跡の勉強になる人もいれば、中盤の要所の考え方を吸収できる人もいれば、終盤での寄せ方が勉強になる人もいます。
棋譜並べは序盤、中盤、終盤全てに効果がありますが、棋力や強さがあればあるほど棋譜並べから吸収できることは多くなります。
要するに棋力がない、読みが浅い初心者がいくら棋譜並べをしても吸収できることは少ないのです。だから初心者は詰将棋や定跡書のほうがやるべきなのです。
棋譜並べのやり方やコツとは?
棋譜並べのやり方は、至ってシンプルです。自分が並べたい棋譜を用意して、駒や盤で並べる、もしくはスマホやパソコンの将棋アプリやソフトで並べて検討するだけです。
棋譜並べのコツは、以下のようにまとめれます。
[box05 title=”棋譜並べのコツ”]
- 自分が使っている戦法の棋譜を並べる
- 棋力がないときは解説がしっかりついているものを並べる
- 変化や悩んだところは重点的に並べる
- 気になった変化はソフトで検討する
[/box05]
以上のことを意識して並べると身になる棋譜並べになるでしょう。
棋譜並べの時間は?かけるべき時間は?高速棋譜並べはどのくらい?
棋譜並べにかかる時間は、1局につき10分〜20分でしょう。初手から並べて変化などを読んでいるとだいたいこのくらいかかるのが妥当です。
ちなみに棋譜並べの中でも変化などを検討せず1局を一気に並べてしまう上達方法の高速棋譜並べは1局に3分〜5分程度でしょう。将棋初心者や中級者にはおすすめできない勉強方法です。別記事『高速棋譜並べとは?どんな効果あがある?やるべき人とは?』にまとめています。
棋譜並べの6つのメリットとは?
棋譜並べのメリットは以下のようにまとめれます。
[box05 title=”棋譜並べの6つのメリット”]
- 序盤、中盤、終盤すべてに効く上達方法
- 序盤での工夫や実戦での呼吸も感じれる
- 中盤での大局観や方針の決め方を勉強できる
- 終盤での効率の良い寄せ方、最短の寄せ方を勉強できる
- 粘りやまぎれを勉強できる
- プロ棋士ことで棋風の違いを味わえる、感じれる
[/box05]
棋譜並べは、プロ棋士のいままでの経験すべてが凝縮された結果がすべて詰め込まれているようなものです。
そのため序盤、中盤、終盤すべての勉強になります。
プロ棋士それぞれで棋風も異なるので、あなたが好きな棋士の棋風を身につけるのにも棋譜並べは役立ちます。
たとえば手厚い受けや効率の良い駒使いを身につけるのには大山康晴先生の棋譜がいいですし、最短最速の寄せを勉強したければ谷川浩司先生や羽生善治先生の棋譜がおすすめです。
また戦法ごとでの呼吸や大局観も棋譜並べで身につけれます。囲いごとでの受け方や方針などは棋譜全体で感じ取ると上達も早まりますよ。
棋譜並べのデメリットとは?
棋譜並べのデメリットは以下のようにまとめれます。
- 時間がかかる勉強方法
- 棋力が低いと勉強効率が悪い、上達しない
- 棋譜並べの途中で中断しにくい
- 用意に手間がかかる、片付けがめんどくさい
- どこまで並べたかわからなくなる、迷子になる
棋譜並べ自体にはたくさんのメリットがある一方でデメリットもあります。
そもそも1局を通して並べるだけでも相当な時間がかかります。初心者や中級者が並べるともしかすると1時間以上かかるかもしれません。
少なくとも変化や気になる手順を並べるだけでも20分ほどはかかると思います。
また駒と盤、本を開きながら並べるので準備にも時間がかかるし手間がかかりますし、何より途中の変化を並べているうちに、どこまで並べたか、どこまで戻ればいいのかわからなくなることもざらにあります。
付箋とかを使いながらどこまで並べたか目印をつけておくとよいですね。
まとめ
将棋初心者は、初段になったら棋譜並べを始めましょう。むしろ詰将棋や定跡書を読んだ方が早く初段になれますよ。
棋力や強さがないと非効率な勉強方法なので、適材適所が必要です。
自分の棋力を客観的にみて、必要な勉強を自分で選べる人はすぐにでも初段になるので、今一度自分にたりないところを探してみるとよいかもしれませんよ!
[box06 title=”あわせて読みたい”]
- 明日から強くなる?初心者がやるべき3つの上達方法!
- 初心者が一つの戦法に絞る理由とは?
- 初心者が最短最速で初段になる上達方法は1手3手詰将棋だった!?
- 将棋初心者は初手から数手決めておいて勉強範囲を絞る!
- ルール覚えたての初心者が抑えるべきコツ!
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