四間飛車VS棒銀の定跡を待ちに待ったキッズたちよ・・・・待たせたな。
私も忙しいんだ、、、、許してくれたまえ。
と、前置きはいいとして今日も四間飛車VS棒銀の急戦定跡を解説していきますね。前回の復習は・・・しません。
それでは前回の最終局面から解説をスタートさせますね。
その他の四間飛車党が対策すべき定跡の細かい記事は下のとおり。
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仕掛けられそうな筋に飛車を振る
前回は、棒銀が今にも仕掛けそうな局面までの解説をしました。
下の図を確認してください。
これが前回解説した局面図ですね。ここから何を指すかはもうわかりますよね?
ここで飛車を攻められそうな筋である7筋へと持っていきます。ここまで解説したと思います。
ここからすぐに攻められる場合もありますが、もう少し万全の体制にしていきます。
駒組みが飽和状態へ
上の局面から後手は9筋の端を詰めてきます。
これはこの前の投稿で解説した手ですね。ただで取られないために銀を支える歩です。
端は居飛車の税金と言われています。
その理由はこの端を突いていないとどこかで▲9五角という手があるのです。7三の地点に桂馬が跳ねていて、浮き駒になっている際には、先手の攻めになるので、居飛車側として9筋の歩は突いておきたいところです。
それに対する先手の指し手は、、、
こちらも端を受けておいてください。
なぜ受けるかといいますと、放置した場合に△9五銀と銀が5段目に進出してきます。
居飛車側の銀が5段目に進出した場合は、居飛車成功といったとおりで、飛車先を突破されてしまいます。
四間飛車を指す場合には基本的に端の歩を突かれた際には受けておいてください。よっぽどの理由がない限り損のない手です。
上の図からさらに進んで、
△4二金上と囲いを固めてきました。
初心者の皆さんは居飛車側の玉の下、つまり1段目がすかすかしているのが気になるかもしれません。
たとえば飛車を下ろされたときとか怖いじゃないかと思いますよね。
しかしこの戦型では、金を持ち合う展開にはなりにくいので飛車を下ろされたところですぐに寄せられることはありません。
金がどこにあるのか確認してもらえばわかりますが、相手の囲いにくっついている分と、自分の美濃囲いにくっついている分です。これを取り合って攻める展開・・・あまりイメージわかないですよね。
なので、金を上がって囲いの強度を上げる手を覚えてくださいね。時と場合によっては4一金のまま攻めてもいいですね。
3二手目△4二金上を再掲
相手は金を上げて囲いの強化を図りました。
四間飛車側は自分から攻めるのではなく、カウンターを狙う戦法といいましたね。
ここから四間飛車は相手が攻めてくるのを待ちます。いい待ち方があります。
これは今日是非覚えていってくださいね。
▲9七香車or▲9八香車
香車を上がる手が好手です。
この香車が上がる意味は初心者の皆さんには少し難しいかもしれませんが、この後の変化で後手の角が9九に成り込んできても、空成りになり、香車を取られずに済むのです。
また9七と9八どちらに上がるかという問題ですが、
▲9七香車の場合
桂馬の紐(利き)が突いているので香車が何かの拍子に取られても、桂馬で取り返すことができるのがメリット。
▲9八香車の場合
飛車で紐がつく。また、仮に相手が9九角成として、そのあと9八馬と香車を取ってきたときに、馬の働きが悪くなるというのがメリットです。
どちらがいいということはアマチュアの我々には少し難しいところですね。
ここは9七香車とした変化を見ていきます。
香車上りにも1つ1つ意味がありますので、それぞれの意味を理解してからさせるようになると上達も早くなります。
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いよいよ棒銀が仕掛ける
局面図は飽和状態です。ここから棒銀側から仕掛けてきます。
仕掛ける手は当然ですが、
△7五歩と、頭の丸い角を攻めてきます。
ここでの▲同歩と歩を取るのは、銀が5段目に進出してきますので取りません(取れません)。
困ったように見えますが狙われているのであれば逃げればいいという発想です。
▲5九角がいい手です。狙われている角を逃げつつ、飛車が7筋に働きます。
このように、角は居飛車側から目標にされがちです。そのため逃げる手や捌く手を常に頭にいれて指していくといいでしょう。
居飛車は角が逃げられたので目標を見失ってしまいました。
後手が△7六歩と取り込んできた場合の変化
この後仮に後手が歩を取り込んできた場合には
▲同飛車と取って差支えありません。
当然▲7一飛車成が見えていますので、△7五歩と押さえてきますが
△7五歩、▲7八飛車と逃げておいて、居飛車側は捌こうとしていた銀が、歩のせいで立ち往生しています。
この後の展開としては、後手はなんとか動こうと△6四歩~6五歩と角道をこじ開けてきます。
先手としては相手の手にのってカウンターですので、高美濃囲いを作って待ちます。
仕掛けてきたところでカウンターですので、△6五歩には堂々と▲同歩と取ります。
角道が直通になるので怖いかもしれませんがこのあとの展開をみれば安心です。
後手は勢い、△9九角成と馬を作ってきますが、先ほど上がった香車のおかげで、直接香車を取られません。このような変化があるので事前に香車を上がっておきましょう。
※9九角成とされない戦型では無駄手になりますので、9九角成がある変化でのみやりましょう。
△9九角成の局面を再掲
ここで振り飛車らしい捌きの一手があります。一目でこの手がさせれば最高ですね。
▲7七角!!とぶつける手が好手です。これぞ、捌きの一手と言えるでしょう。
後手としては選択肢は二つです。
1つ目は、△同馬。
2つ目は、△8九馬。
1つ目の△同馬の変化は振り飛車側にうまくさばかれた変化になりますし、2つ目の△8九馬は桂馬を拾いながら飛車を狙う手ですが▲1一角成とされて危ない形になります。
さらりと△7六歩からの変化を解説しましたが、重要な点は居飛車側の銀が捌けていないということです。
今解説した変化をさらりと見返してもらえばわかると思いますが、居飛車側の飛車、銀、桂馬、香車は仕事をしないニートに対して、振り飛車側の飛車、角、銀、桂馬、香車は仕事のできる営業マンといったところです。
仮に飛車を取られる展開になったとしても、馬と飛車の交換なので駒の損得はあまりありません。
このように、四間飛車側としては、居飛車側の銀を捌かせないことが重要なのです。
では棒銀としてはどうするべきだったのかです。
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7六歩と取らずに飛車を働かせるのが本筋
先手の角が5九角と逃げた局面に戻ります。
この局面ですが、居飛車が△7六歩と取り込んだ場合うまくいきませんでした。
ここでは攻めに応援を付けるのが本筋です。
△7二飛車とするのが本筋です。
そもそも後手の飛車8筋にいても役に立たないことを確認してください。8筋には後手の銀と歩が邪魔をしていて成り込める様子がありません。一方7筋は歩がぶつかりあっていてこれさえなくなれば飛車が活躍できそうです。
このように役に立っていない駒を活躍させる方向に駒を動かせられれば、ここで教えることはなんもねぇーっす。
ちなみに、7二飛車としてきた局面で、四間飛車側は歩が取れるからと、▲7五歩とすると痛い目にあいます。
▲7五歩で調子よく飛車先を伸ばせたと思うかもしれませんが・・・。
△同銀(7五銀)!!
よく見てください。銀が・・・。
そうです。銀が5段目に進んでいます。ここから銀を追い返そうと7六歩と
▲7六歩と打っても△6六銀~の銀交換が避けれませんし、7六歩と打つと、四間飛車側の飛車、角、銀等の攻め駒が窮屈になります。うっひゃーーーーってかんじですね。
このような展開になると、勝ちません!
36手目△7二飛車の局面再掲
では振り飛車はどうするのか、歩を取れないとなると困りました。
次に居飛車は当然、△7六歩と取り込んできます。それに備える必要があります。
備えずに▲3六歩等とすると
当然△7六歩と取り込んできます。
取り込んできた歩を銀で取り返すと
※ちなみに飛車で取り返すと△7五銀とされて押さえ込まれてしまいます。
△6六角と今まで働いていなかった角が働き始めます。
後手が△7六歩と取り込んでくる手に対して同銀と取りたいが、後手の角が先手の6六の歩を取ってくる。困ったもんだ。
36手目△7二飛車の局面再掲
では銀で歩を取り返せるように準備する。ここまで言えば指せますかね。
良い手で、これぞ定跡といった手ですね。
▲4八角がいい手です。
受けては6六の地点を補強して、攻めては間接的に8四の銀に狙いを定めています。
この角の使い方は四間飛車VS棒銀ではよく出てくる形なので覚えておきましょう。
先ほどのように、後手が△7六歩と歩を取り込んできても
銀で取り返すことができますね。
※ここで後手が△7五歩とする展開は先ほど解説したような展開になります。居飛車側の銀を捌かせなければOKですぜ。
39手目7六同銀の局面を再掲
さて、ここから居飛車はどう攻めるか。銀を捌きたいので、歩の手筋を使います。
△8六歩が歩の手筋です。突き捨ての歩といいます。次に歩成が見えていますので先手としてはとらざるおえませんが。
突き捨てた効果で△8八歩と歩を打ち込むことができます。
これを仮に▲8八同飛車と取ると
飛車がいなくなったことで銀が浮いてしまいますので
△7六飛車とされて、どっひゃーーーーーと劣勢になります。
42手目△8八歩を再掲
この歩を取れないとなるとどうするか。次に8九歩成から桂馬を取られてしまうので困ったと思うかもしれませんがここでも、好手があります。自力では思いつくのはかなりの棋力がいるので種明かししてしまいます。
ここでは銀取りに歩を突きだす8五歩が好手です。
なぜ好手かと言いますと後手が歩成で桂馬を取ってきたとすると。
そこで▲8四歩と取り返すことができますし、8三歩成が飛車あたりになります。
なので後手は▲8五歩に対して△8五同銀ととりますが、
そこで先手は▲8八飛車と取るのが一本ありの好手です。
順番に解説していきますが、
△7六銀の場合
初めに銀を取り込む△7六銀は
▲8一飛車成!!これは後手の飛車取り香車取りの両取りになっています。
△7六飛車の場合
銀を飛車で取った場合には
先手も8五飛車として銀を取り返します。ここで居飛車側は△7九飛車成と飛車を成り込みますが、四間飛車側は8一飛車成と飛車を成り込みつつ、桂馬を回収することに成功します。
また、8九の桂馬には竜で紐が突いていますし、いいタイミングで9九の香車も拾うことができます。
ここまでうまくいくことはあまりありませんが、一例として四間飛車側のカウンターが気持ちよく決まった変化を見てみました。
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まとめ
いかがだったでしょうか。
四間飛車VS棒銀の定跡をさらりと解説しました。
四間飛車側としては、棒銀の銀が5段目に進出させないこと。
棒銀側としては、銀が遊ばないように捌くことが主眼となります。
今回は四間飛車が良くなる変化を見てきましたが、今度は棒銀も善戦する変化を解説しようと思います。
間違っているところや変なところがあったらコメント欄までお願いします。
ではまたの機会によろしくお願いしますね^^
その他の四間飛車党が対策すべき定跡の細かい記事は下のとおり。
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