将棋の初手の最善手は76歩or26歩or56歩?初手最悪手とは?

      2016/11/24

 

初手はどの駒を動かせばいいのかというのが、初心者の頃はなかなかわからないと思います。

自分の持ち駒は20駒があり、初手の指し手は26通りです。そのうちどれを動かすかという話ですが、初手はある程度決まっています。ここでは初心者の方にもわかりやすいように初手や指し手のポイントについてまとめてみました。さらに初手の最悪手についてもプロの見解も交えながら考えてみました。



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初手で多い指し手とは

 

プロ棋士の将棋で最も指されている初手は、7六歩です。全体の対局のうち約70%が7六歩、次いで約20%が2六歩、そして5六歩と続きます。

プロ棋士全体での総対局数が約2300局ありますので、そのおよそ70%は約1600局は7六歩と初手指している将棋です。

 

 

 

なぜ初手に7六歩と2六歩が多いのか。

 

なぜ初手に7六歩と2六歩が多いのかというと、下の2つの指し手のポイントが大きな理由です。

 

1.次の手で、できるだけ多くの自分の駒が活躍できるようにすること。

2.大駒の飛車や角が早く活躍できるようにすること。

 

この2つの考え方は初手に限らず、将棋のあらゆる局面で、考えながら指す必要があります。

7六歩であれば、角が活躍できるように、角の通り道を開ける手ですし、2六歩は攻めの大駒である飛車先を伸ばす手です。両方とも、上の2つの考え方に沿った初手ということです。より細かく初手の意味について考えていきましょう。

 

 

 

7六歩の意味

 

7六歩の意味は角を活躍させるという意味で指されています。

先ほども触れたとおりです。

以下の図を見て下さい。

 

この1手で、角の通り道が開き、相手陣まで角が直射しています。

また、守っては間接的に相手からの飛車先攻撃を事前に受けていることになります。

これはのちのち飛車先の歩を相手が伸ばしてきても7七角と受ける手を用意している意味があります。

 

このように7六歩にはいろんな意味があります。

 

また、居飛車党でも振り飛車党でも損のない手ともいえます。

7六歩から、自分の飛車先を伸ばしていく居飛車の将棋も目指せます。

 

また、あえて角の通り道を防いでから飛車を移動させる振り飛車も目指せます。(角の通り道をふさぐのは角を交換されないようにするためです。)

 

このように7六歩は角の活躍を狙いながら、その後選択肢が多いため、プロでも多く指されています。先ほど触れた指し手のポイントの2つともを満たすことでも、最も指されているのは理由はおわかりかと思います。

 

 

 



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2六歩の意味

 

2六歩は飛車を活躍させるという意味で指される手です。2六歩の次の手は当然2五歩として飛車先の歩の交換を狙った手です。

 

なぜ飛車先の歩を交換するのかというと、格言にも「飛車先の歩交換3つの得あり」とあるからです。得とは下の3つです。

1.歩を手持ちにすることができる

2.歩先の歩がいなくなることで飛車が相手陣に直通すること

3.駒の進出がスムーズになる

これについてはまた別に記事にする予定です。

 

このように飛車を活躍させることによるメリットが多くあるため、2六歩と飛車先の歩を伸ばす手が指されています。

 

2六歩は上のとおり、飛車を活躍させるという意味が強いので、指し手のポイントの「1.次の手で、できるだけ多くの自分の駒が活躍できるようにすること。」はあまり意識しない手です。

ですが、飛車を活躍させるという意味が強いということは、相手も飛車を活躍させまいとしてきます。考え方によっては、相手の作戦を限定させているという風にも取れます。

 

少し高度になりますが、最近はやりの角交換系の振り飛車を牽制する意味で初手に2六歩を指すプロ棋士もいるほどです。2六歩は、7六歩ほどの柔軟性はないものの、我が道をゆくという職人気質な意味合いが強い初手かもしれません。

 

ちなみに7六歩は居飛車も振り飛車もできるといいましたが、2六歩は居飛車を指しますと相手にいうようなものです。2六歩を指してから、振り飛車にすることも可能ですが、振り飛車にするのであれば7六歩の方が作戦の幅が多く、振り飛車党の人が好き好んで2六歩とはしないでしょう。(※あえて2六歩として相振り飛車に誘導する作戦などもあります)

 

 

5六歩の意味

 

この手は5筋の歩を伸ばす手なので、わかると思いますが、後々飛車を真ん中に持ってくる「中飛車」を目指した手です。後々5筋の歩を交換することを狙っています。飛車を活躍させる意味が強い指し手です。

7六歩や2六歩ほどは多くないですが、指されている手です。

 

 

これは2六歩と同じで、はじめから中飛車を狙っていますと相手にいうようなものです。先ほどと同じで自分の作戦が限定される、相手の作戦も限定されるので、いい面も悪い面も表裏一体です。

ちなみにアマチュアではこの中飛車使いの方はたくさんいるので、ネットで対局などをすると初手5六歩としてくる人をよく見かけます。アマチュアでは自分の土俵に持ち込めれば勝てるという人も多く、5六歩(中飛車)を得意にしている人が多いです。

 

 

 

初手の最悪手とは

 

長々と初手について書いてきましたが、初手の最悪手とはなにか考え見ます。

結論からいうと、管理人の個人的な最悪手は8六歩とは思っています。ただここで重要なのは、初手にどの手を指してもそれなりの意味や狙いがあればそこまで悪くならないということです。

 

初手8六歩の局面は下のような局面です。

 

上でもなんども触れたように指し手のポイントのどれにも当てはまっていません。

「1.次の手で、できるだけ多くの自分の駒が活躍できるようにすること」では、角の頭の歩が前進しただけで指しての数は増えていないと思いますし、「2.大駒の飛車や角が早く活躍できるようにすること。」についても、角も飛車も活躍できるようにはなっていません。

また、相手から見るとしたのようになります。

 

何を指したくなりますか。

そうです。8四歩です。次に8五歩とすれば飛車先の交換ができてしまいます。これは自力で飛車先を交換するときには2六歩、2五歩、2四歩(8四歩、8五歩、8四歩)と3手かかるところを、8四歩、8五歩と2手で交換できることになります。

相手の攻めを手伝っていることになります。これではなんのために歩を突いたのかわかりません。

 

ちなみに、8六歩として指す角頭歩という戦法がありますので、正しく指せば悪くはならないと思いますが、少なくとも初心者の頃に指す手ではありません。

 

 

 

プロ棋士の初手の最悪手への見解は?

 

初手は26通りの指し手がありますが、プロの実戦ではこの26通りすべて実戦例があるようです。各先生の見解を見ていきましょう。

 

 

羽生善治先生

羽生善治先生は初手の最悪手を8六歩としています。ちなみに管理人が最悪手が8六歩が最悪手としているのは羽生先生がいっているからです。・・・いえ、上のような理由です。

 

 

加藤一二三先生

 

加藤一二三先生は1八香を初手の最悪手としています。1八香は振り飛車であれば、飛車を振った後に穴熊を目指すことができますが、加藤先生は居飛車党なのであまり意味のない手=1手パスという意味なので最悪手としているのでしょう。。

 

渡辺明先生

渡辺先生は初手はどの手を指してもそこまで悪くないのではという見解です。

初手ということは先手なので、1手パスして後手になると思って指せばさほど影響はないとのことです。強いからこその発言ですよね(笑)

 

 

まとめ

初手について考えてみました。初手を指すときには指し手のポイントに沿った形で指せばいいですし、初手に限らず、指してのポイントに則った指し手を選ぶようにすれば、大きく形勢を損ねることはないので、常に意識しましょう。



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