[chat face=”syosinnsya.jpg” name=”ひよっこ” align=”left” border=”gray” bg=”gray” style=”maru”]うーん初手って何指せばいいのかな?[/chat]
[chat face=”hachimitu.jpg” name=”ハチミツ” align=”right” border=”green” bg=”green” style=”maru”]あー初手って困るよね!私も元々▲7六歩ってして振り飛車を指してたけど、相振りにされて困ってたんだよね。[/chat]
[chat face=”syosinnsya.jpg” name=”ひよっこ” align=”left” border=”gray” bg=”gray” style=”maru”]え?じゃどうしたんですか?[/chat]
[chat face=”hachimitu.jpg” name=”ハチミツ” align=”right” border=”green” bg=”green” style=”maru”]私は▲7六歩とするのをやめていっそのこと▲2六歩ってして居飛車にすることにしたよ!
後手が居飛車なら相掛かり、極限早繰り銀になるし、後手が振り飛車を狙えば対抗形を指してるよ![/chat]
[chat face=”hachimitu.jpg” name=”ハチミツ” align=”right” border=”green” bg=”green” style=”maru”]初心者ならまず▲7六歩の方が指しやすいかもしれないけど、原始棒銀を指してるならこのページの内容が参考にあると思うよ![/chat]
先手番で▲7六歩ではなく、▲2六歩を考えているけども定跡がわからずに躊躇している方も多いのでは?
もしくは将棋をはじめたばかりで棒銀をしてるけどうまくいかないって人も多いと思います。
そんな悩める子羊たちのために現代相掛かりの定跡をどこよりもわかりやすく解説していきます。
- 飛車先を決めて金を挙げて、すぐに飛車先の歩を交換する定跡は解説しておりません。
- 初心者向けにとても基本的なことも解説しています。
相掛かりとは ~基本的な形と序盤の変遷を簡単に解説~
相掛かりとは初手よりお互いに飛車先を突いていく戦法の総称です。
江戸時代から存在する戦型であるが、当初は相居飛車で角道を止めて駒組を進める矢倉と対比して、相居飛車で角道を止めずに駒組を進める戦型を全て相掛かりと呼んでいた
Wikipedia相掛かりより引用
図面で言えば以下のように飛車先をお互い突いていく形です。
初手より▲2六歩、△8四歩、▲2五歩、△8五歩(下の図)
最近では、初手に▲2六歩と指す棋士も増えてきているうえに、藤井聡太を始めとする若手には初手▲2六歩を指す棋士も多いから目にする機会も多くなってきたね。タイトル戦でも相掛かりを見る機会も増えているから今勉強しておくと現代のプロ棋士の観戦にも役立つと思いますよ!
数年前までの基本的な形は早々に飛車先を交換するのが普通だった!?
さて、飛車先を伸ばしていく形はみればわかりますが、その後の展開はどうでしょうか?
相掛かりはここ最近指し方が変わり始め、作戦の幅が広がってきているのでプロ棋士間でも工夫のしあいが行われています。では何がどう変わったのかを簡単に見ていきましょう。
まずはいままでの基本的な形から!
再掲載
上図より▲7八金、△3二金(下図)
飛車先を伸ばすのですが、その後に飛車先の交換に備えてお互い角の頭を守るために金を上げます。
ここまでは今も変わらないのですが、ここからが現代と数年前までとでは指し方が変わっています。
まずは数年前まで主流だった指し方から!
上図より▲2四歩!
これまでは先手が早々に飛車先の歩を交換するのが当たり前とされてきました。
なぜなら、将棋の格言に「飛車先の歩交換3つの得あり」というものがあります。
昔から、飛車先の歩を交換すると3つのメリットがある言われてきました。
[box05 title=”飛車先の歩交換3つの得あり”]
- 1歩を手持ちにすることができる
- 飛車が敵陣に直射する
- 攻め駒をスムーズに進めることができる
[/box05]
1歩を手持ちにすると攻撃が上がります!!
タラララッタッ(↓)タッ(↑)タ〜♪(ドラクエ風)
敵陣まで飛車が直射するため相手の駒組みをけん制、攻撃力が上がります。
タラララッタッ(↓)タッ(↑)タ〜♪(ドラクエ風)
2五の地点に歩がいると攻め駒がスムーズに前へ進めませんが、銀などの攻め駒がスムーズに進めるので、攻撃力が上がります!
タラララッタッ(↓)タッ(↑)タ〜♪(ドラクエ風)
一気に3レベルも上がりましたが、現代ではすぐに交換しなくなってきています。
現代は飛車先の歩をすぐ交換するのは少し損になるとみられています。
その理由を説明するために少し進めてみましょう。自然な対応をすると下のようになります。
上図より△2四同歩、▲同飛、△2三歩(後手は歩を打たないと、先手に歩を打たれて角がとられてしまいます。)
飛車取りにされているので、先手の飛車はどこかへ引くしかありません。
主に以下の2手が指されています。
[box05 title=”飛車の2つの引き場所”]
- ▲2六飛(浮き飛車)
- ▲2八飛(引き飛車)
[/box05]
上図より▲2六飛(浮き飛車)
引き飛車は攻撃力が高く、飛車の横利きがあるため間接的に角の頭を守っています。かなり昔のプロ棋士は浮き飛車に構えなければ、弟子に師匠が「破門にする」といわれていたくらいです。
浮き飛車に構えることで、端からの攻めや、相手が角道をあけたときに縦歩取りに飛車を動かしたり、ヒネリ飛車という居飛車の形から石田流を目指したりと、、、どちらかというと攻めに重きを置いた戦法を目指しやすくなります。
上図より▲2八飛(引き飛車)
引き飛車は逆に守備に重きをおいた飛車の引き場所で、横に飛車を使えない代わりに、銀を前線へもっていきやすく、飛車が角のラインに被弾しにくいのが強みです。
ここに引くのを得意としているのが旧西の王子こと山崎先生です。NHK講座ではいつもお世話になっておりました(笑)
なぜ早々に飛車先の歩を交換すると損なのか?
長々と解説してきましたが、序盤早々になぜ飛車先の歩を交換すると損と考えられているか?
それは今説明したところが重要で、飛車先の歩を交換すると必然的に飛車を引かなくてはいけなくなりますよね?
つまり飛車先の歩を交換すると後手より先に飛車の引き場所を決めることになるんです。
この飛車の引き場所を先に決めるのが損になるのです!!
こ、こ、高度するぎるぜ(笑)
飛車の引き場所を決めることはその後の展開にも大きな影響を与えます。
後手は先手の飛車の位置をみてから戦略を決めることができます。
たとえばジャンケンで相手が先にグーチョキパーのどれかを出していたらどうですか?後から出す人は必ず勝てますよね?
極端にいうと、飛車の引き場所を決めるということは、後手に後出しジャンケン状態を作ることになり不利になるのです。
まぁこれはプロレベルの話なのでアマチュアレベルではそこまでの影響は出ませんが。
まぁそんなこんなで、飛車の引き場所はなるべく後送りにして相手の出方をみてから飛車の引き場所を決めるというのが現代相掛かりの流行なんです。
余談:昔流行った相掛かりの戦法たち!中原流、塚田スペシャル、ヒネリ飛車!
少し横道に外れますが、上のすぐに飛車先の歩を交換する形で、流行った相掛かりの戦法を簡単に紹介しておきます。
銀が攻めの主役!突き捨てから始まる中原流相掛かり!
中原流相掛かりは、歩の突き捨てから銀を前線へ送り出し、角頭を狙う戦法です。
下の図は▲3五歩の突き捨てから▲4六銀~3五銀と斜め棒銀風に角頭を狙っています。
空中戦を得意としていた中原先生の相掛かりでの十八番だったので中原流と名前がついています。最近では浮き飛車に構えることが少なくなったためあまりみかけなくなりました。
軽快な桂馬の活躍!▲3七桂型相掛かり戦法!角換わりにも通ずる攻め!
角換わりが大流行しているプロ将棋のなか、桂馬を軽快に跳ねていく攻め筋は昔からあります。
角換わりにも通ずる桂馬跳ねから攻めをつなげていく戦法が、▲3七桂型相掛かり戦法です。
こちらで詳しく攻め筋を解説しているので参考にしてみてください。
ヒネリ飛車
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