我々将棋をたしなむものはいつも上達するための壁にぶち当たっている。そんな中、初心者の頃の強敵といえば「ハム将棋」ですよね。
このハムとはハムスターのことを指しています。ハムスターと将棋ができるのです。
「ハム将棋」はこちらから!(http://www.hozo.biz/shogi/)
ハム将棋に勝てれば初心者脱出といってもいいです。というかハム将棋に勝てればそこらへんの人には負けません。
今回はそんなハム将棋の中でも10枚落ちをピックアップして勝ち方を指南します。
これを読めばあなたも18手でハム将棋に勝てます。
スポンサーリンク
10枚落ちとは
自分と相手にはそれぞれ、20枚の駒があります。それを初期局面から10枚なくしてもらうハンデのことを10枚落ちといいます。
ハムスターにハンデをつけてもらうのは少しイラッとしますが、ここは見栄を張らず一歩ずつ上達しましょう。
ハム将棋を開けましたでしょうか。
右上で我々をあざ笑っているのがハム将棋の主であるハムスターです。
上に表示されているのは、我々「人間」VS「ハムスター」との闘いの記録ですが、わかるでしょうか。
我々が大きく負け越しているのです!!!!これは由々しき事態です。ちなみに平手での成績なのでまず平手で勝てるように10枚落ちからやりましょう。
ちなみに、○枚落ちというハンデの場合には、ハンデを付けた側から指すことになっています。
スポンサーリンク
ハム将棋10枚落ちの勝ち方
基本的な方針をはじめにお伝えすると、こちらが使うのは2枚しかありません。飛車と角です。まずはこの大駒を使う感覚を覚えてもらいます。というかここまで落とされるとほかの駒を使わなくても勝てます。
飛車と角を大きく使い、竜と馬を作ってハムスターを詰ます感じで指してください。
まず初期局面がこれです。
ものの見事に丸裸です。ハムスターは礼儀正しくお辞儀をします。しつけはしっかりされているようです。
まずハムスターの指し手ですが、
基本的に4二玉しかしてきません。
こちらは先ほども確認したとおりで飛車と角を使うために動きます。
まずは角を使えるようにしましょう。
角の右上の歩を前進させます。すると角は斜めにどこまでも行けるので、ハムスター陣まで角が使えるようになります。
ちなみにこの後角を使いたいからといって、すぐに相手陣の歩を取って馬を作る人がいると思います。
これはだめです。なぜだめかというとやればわかります。
馬がハムスターの王様に取られてしまいました。
このようにハムスターもバカではありません。すぐに攻められないように、角が成り込んでこないように歩を下から守っているのです。
角道を開けると大概は下のような局面でしょう。
このときハムスター側の王様は、相手の歩たちの右から2番目、3番目、4番目を守っています。(王様が4三、3三、2三の歩を守っています。)そのためこれらの駒を取ったとしてもすぐに取り返されてしまいます。
角を動けるようにした局面に戻ります。
すぐには角が成れないことはわかったと思います。
では何をするか。次は飛車を活躍できるようにします。飛車を活躍させるためにはどうしますか。
飛車先の歩を伸ばしていくのが一番わかりやすいです。
ハム将棋は大概どこかの歩をついてきます。まだ飛車が活躍できていないので引き続き歩を伸ばします。
ハム将棋はまたどこかの歩をつきますが、こちらは構わずに歩を伸ばしていきます。
どんどん伸ばしていき、相手の歩にぶつけます。
ぶつけると当然相手は歩を取ってきますが、
こちらも飛車で歩を取り返せます。飛車が使えていますね。
相手は飛車を追い返そうと歩を打ってきますが、ここでは飛車を引きません。飛車は縦にも使えますが他にも使える場所があります。
そうです。飛車は横にも使えるのです。十字に飛車を使う手筋の十字飛車が決まった形です。
心の中か口に出して「十字飛車決まったゼ!」と言いましょう!
あとはまたどこかの歩をついてきますが、構わずに飛車を成り込み竜を作ります。
この手は飛車の横利きで王手です。これはハム将棋も避けるほかありません。
避けた局面飛車で王様を追いたくなるかもしれませんが、そこをぐっと我慢です。
我慢できる男はモテます。我慢できる女性もモテます。つまりこの方程式から導かれるのは我慢できるのはモテます。我慢は大切です。
また「王手は追う手」という格言があります。これは無策に王様を追っても捕まらないよという意味です。
王様を捕まえる(詰ます)ためには、2枚以上の攻め駒が必要です。(例外もありますが)
いまの局面を見てもらうと攻め駒は竜1枚しかありません。これでは王様を捕まえることはできません。
はじめに確認した基本方針は飛車と何を使うのでしたか。
角ですね!ここでは角を成り込んで馬を作るのが正解です。
重要なところなので確認します。
先ほどは王様が歩を守っていました。
しかし飛車がなりこんで、王様が逃げると
歩を守っている王様がいなくなったので、
馬が成り込んでも王様に取られることはありません。
このように守っている駒がいるのかいないのかを常に確認することで、強い駒と弱い駒の交換が起きないようにできます。
あとは玉が逃げても、歩を突いても、王様の前に馬を移動させればハム将棋が詰んでいますので勝ちとなります。
ハム将棋10枚落ちへの勝ち方まとめ
基本的な方針は飛車と角を使うことを守れば相手の王様を捕まえることができます。
流れの確認をすると
[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#f8fcfe” bordercolor=”#def1f9″ bgcolor=”#f8fcfe” borderwidth=”2″ borderradius=”2″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]
- 角が使えるように斜め前の歩を前進させて相手陣に角を直射させる
- 王様が歩を守っているので慌てずに飛車先の歩を伸ばしてく
- 飛車先の歩を交換する
- 飛車を追い返そうとしたら、飛車の横利きで取れる歩を取る
- 飛車を成り込んで、竜を作る
- 王様が逃げて歩を守れなくなったら角も成り込んで、馬を作る
- 王様の頭に馬を置く
[/st-mybox]
基本的な方針さえ間違わなければ相手に何もさせずに勝つことができます。
一番やってはいけないのは、歩と角を交換したり、歩と飛車を交換したり、ただで駒を贈呈したりすることです。
一度ではマスターするのは難しいかもしれませんが、一つ一つの意味を考えてさせばすぐに上達します。
これでハム将棋10枚落ちに勝てますね!
ハム将棋8枚落ちに勝つための基本方針
ハム将棋8枚落ちへの勝ち方の基本的な方針を確認しておきます。
基本方針は前回と同じで飛車と角を活躍させます。初心者が大好きな飛車と角ですが、これがうまく使えれば上達も加速します。もっとほかの駒を使って勝ちたい方はお帰りください(笑)
まず、飛車と角または竜や馬を大きく使えるようになりましょう。
前回と同じで、飛車と角からの竜と馬を作って相手玉を詰ますイメージで指してください。
では初期局面から順番に解説していきます。
ハム将棋8枚落ちに勝ち方
初手からハム将棋8枚落ちへの勝ち方をまとめていきます。
初期局面からの指し手
初期局面は以下のようになっています。
ハム将棋は歩が9枚と飛車と角があります。前回に比べると相手も大駒を持っているのでやりにくいとは思います。
ハム将棋の上手なのでハム将棋からの指し手です。便宜上ハム将棋が後手=△ということで解説してきます。
初期局面以下、△4二玉
こちらは先ほど確認した通りで、飛車を活躍させるためにはどうしますか。
▲2六歩ですね!これは何度も解説したので大丈夫でしょう。まず、飛車先の歩を交換を狙います。
2手目以下、△3二玉
この手は2三の地点を守ろうという手です。平手であれば銀や金が3二の地点上がればいいのですが、相手は金銀がないので玉で代用しているわけです。
こちらの方針は変わりません。
3手目以下、▲2五歩
変わらずに飛車先を伸ばしていきます。
4手目以下、△3四歩
△3四歩と角の斜め前の歩を前進させるこの一手で相手の角道が開かれて自陣に直射します。また次に3三角と上がる手を見せて2四の地点を守ろうとしています。
守られると飛車先が交換できないので、すぐに先手は▲2四歩とします!
ここは重要なので脱線します。飛ばしてもかまいません。
△3三角と上がるとなぜ飛車先が交換できないのか。
ハム将棋で再現するのが難しかったので局面図作成しました。
仮に3三角と上がられたとします。ここで構わずに飛車先を交換しようとするとどうなるか確認しておきます。
飛車先を交換するために▲2四歩とします。
相手は次に2三歩成とされると困るので当然、歩を取ります。
△同歩(2四歩)
ここでもうわかるひとはわかると思いますが、飛車で歩を取るとどうなるか。
となり、歩を交換するどころか飛車を取られてしまいます。
初心者のころは誰でもやりがちな失敗なので注意しましょう。
基本的に3三の地点に角や銀、金等がいると、2四の地点に効きが一枚増えますので、歩の交換ができなくなります。
難しいという方は3三に角、銀、金がいると2四歩とできないと覚えておいてください。
△3四歩以下の解説
△3四歩とした局面を再掲載します。
先ほど解説したとおり、△3三角と上がられる飛車先の交換ができなくなるので、ここで飛車先の歩の交換をします。
5手目以下、▲2四歩、△同歩、▲同飛車
ここまでは変化なしなので飛ばしました。
ここで相手は飛車を追い払おうとします・
8手目以下、△2三歩打
さて、ここですが、前回の解説と同様です。飛車は縦だけじゃなくて・・・。
10手目以下、▲3四飛ですね!
前回解説したとおり、飛車は縦だけじゃなく横にも行けます!
相手の歩を取ってなおかつ王手になっています!
相手は王手を防ぐために、3三歩打とかなにか駒を打って合駒をしたいところですが、ありません。
玉がよけるか、角を上がるかしかありませんが・・・。
角が上がって王手を防いできました。しかしここで決め手にも近い好手があります。
▲3四歩!!
これがなぜ決めてに近いのか、例えば、ハム将棋が自分の角を取ったとすると・・・
・・・・3二に王さまがいるので、飛車で王様を取ってゲームセットなんです!!
つまり相手はこの局面で角を取ることはできないですし、先手は次に3三角成と相手の角を取れそうな形なのです!
わからない方は盤面に並べて確認してみてくださいね!
相手は角を取られては困るので角を取られないように角道を防ぎます。
12手目以下、△4四歩
しかしこれにも・・・。
▲同角(4四角)と歩を取ってしまえば先ほど同様で、角を取ることもできません(角を取ると王様が飛車で取られてしまう)。
もうほぼ終わってしまっていますが、ここからも解説続行します。
14手目以降、△4三玉
これは飛車の効きラインから逃れながら飛車を取るぞと迫ってきた手ですが、ここでは当然・・・。
△4三玉以下、▲3三角成です。
自分の角が成って、相手の角を取って、飛車にも紐をつけて、なおかつ王手をしています!
相手は王手から逃げますので
▲3三角成以下、△5二玉
ここでストップです。
ここで▲4三角打ちとしたあなた王手ができることに気付いたのはいいのですが、そのあとのこと考えましたか?
スポンサーリンク
「王手は追う手」
初心者の頃は無意味に王手をしがちです。
しかしそれは将棋を長引かせることに加えて、形勢が悪くなる原因となります。
たとえば今の局面で
▲4三角打とすると
6二玉と逃げられます。
ここで次に王手と迫る手が難しいですよね?
このようにむやみやたらに王手するのはやめましょう。
前回もいいましたが、ぐっと我慢して次に厳しい手があるという手のほうが、上達を早めます!
また、盤上の遊び駒や活用すると強力な駒はないかと周りを見渡せれば上達したと考えていいです。
△5二玉以下
では先ほどの局面は
何をさせばいいのか。少し難しいかもしれませんが、基本方針に立ち戻れば簡単です。
次に飛車成を見せる▲4四飛車がいい手です。
これが今回のテーマといっていた「相手玉への迫り方と詰ませ方」です。
むやみやたらに王手をせずに、盤上の駒を使うことや王様を包むように迫っていくことが一番間違えの少ない終盤術です!
基本方針の通り、飛車と角を活躍させれていますし、竜と馬の両方が作れそうです。
最強の駒が2枚そろえば怖くないです。
ハム将棋は必死に粘ろうとしますが
18手目以下 △6二玉
ここは無難に王手します。
▲4二竜成!相手は持ち駒があれば5二の地点に何かおいて王手を防ぎたいのですが、持ち駒がありませんので、王様がよけるしかありません。
ここでも相手に合駒がないので・・・。
▲5一竜と入る手が有効です。竜の効きで相手が逃げ込めるのは?
△7二玉だけです。
さてこの当たりで自分の持ち駒を見てみましょう。
飛車と角の活躍が今回のテーマです。
▲6一角打!これが気持ちい手です。
相手は8一玉か7一玉にしか逃げれません。
あれ?詰まないじゃん・・・。と思った方。詰将棋をやりましょう。1手詰めになっていますよ!
ただちょっと難しい分類の1手詰めかもしれません。
▲8三角成です!これは開き王手という詰め形の1つです。
どこにも逃げることができないことを確認してください。
このように飛車と角を存分に活躍させてハム将棋を圧倒することができました!
※ちなみに△7一玉と逃げても▲8三角成で詰んでいます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ハム将棋の8枚落ちにも飛車と角を活躍させる戦い方が有効でした。
流れを確認しておきます。
飛車を活躍させるために飛車先の歩を前進させる
↓
飛車先を3三角で受けられる前に歩を交換する
↓
飛車を追い払うために2三歩と打ってきたら横に歩が落ちていないか確認する
↓
3四歩が飛車でとれれば王手
↓
持ち駒がないので角で合駒
↓
こちらの角道を開ける手が決め手級
↓
王は追う手にならないように王様に迫る
↓
持ち駒がないときの飛車の横利きは木の葉にて最強
↓
竜、馬、角を使って詰ます
こんなかんじでしょうか。
今回は「相手玉への迫り方と詰ませ方」という部分が一番重要ですので、何度も確認してみてください。
あとさらりと流しましたが、持ち駒や合駒できないときには飛車、角、香車などの駒(縦・横にどこまでも効く駒)はとても強くなります。これは大切な感覚なので覚えておきましょう。
今回はこれで終わります。これでハム将棋8枚落ちには余裕で勝てますね!!
次回はハム将棋6枚落ちの解説ですかね。
スポンサーリンク
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 巷では殺人ハムスターなどといわれていますが実際のところ本当にそうだと思います。 なぜ殺人と言われるかというと、下のデータをごらん下さい。 人間VSハムスターの対戦成績 ・・・人間が・・・やられまくっている。 このハムスターへの対策は段階的にやっていきましょう。 ・10枚落ちへの対策はこちらから […]