棒銀を極めると将棋初段になれる?どこまで通用するの?
棒銀だけで将棋初段は目指せるとは思うけど、棒銀だけにこだわる必要はないと思います。
ただ棒銀には数の攻めや駒を捌く、交換するという将棋の基礎・基本が詰まっている戦法ともいえます。そのため、将棋初心者がまず覚えるべき戦法であることには間違いありません!!
ここでは棒銀を極める意味や意義、基本的ね狙いや駒組を簡単に紹介して、将棋初心者で棒銀を極めると息こんでいるあなたによくある質問と答えも解説していきますね。
棒銀の魅力と「極める」意義は?
将棋には多種多様な戦法がありますが、その中でも「棒銀」は特に初心者からプロまで幅広く知られている基本的な攻め筋の一つです。
ひふみんこと、加藤一二三先生もほとんどの対局で棒銀を採用してきました!だから絶対だめということはありません。
棒銀はそのシンプルさと攻撃の明快さから、初心者が最初に覚える戦法として非常に適しています。同時に、研究を深めることでアマチュア上級者にも通用する強力な武器となり得ます。このセクションでは、棒銀の魅力と「極める」ことで得られる意義について掘り下げていきます。
- 棒銀を極める意義①シンプルさと力強さ!
- 棒銀を極める意義②基礎力の習得と応用力がつく!
棒銀を極める意義①シンプルさと力強さ!
棒銀の最大の魅力は、そのシンプルな攻撃手順にあります。飛車先の歩を突き、銀を繰り出して相手陣に突破口を開くという一連の動きは、初心者でも理解しやすく、実践しやすいものです。また、棒銀は直接的な攻め筋を持つため、複雑な戦術を考える必要が少なく、将棋の基本である「駒を活用して攻める」感覚を身に付けるのに適しています。
さらに、棒銀は攻めのパターンが定石化されており、手順を覚えるだけで実戦で活かすことができます。このため、初心者が短期間で勝率を上げるための強力な手段となります。
棒銀を極める意義②基礎力の習得と応用力がつく!
棒銀を「極める」ことには、単に一つの戦法を習得する以上の意義があります。
- 将棋の基礎力が身に付く
棒銀の基本的な攻め方を学ぶ過程で、駒の連携、歩の突き出しのタイミング、相手の守りを崩すための考え方など、将棋における普遍的なスキルを自然と習得できます。これらのスキルは、他の戦法や局面でも役立つため、初心者が次のステップに進むための土台を築くことができます。 - アマチュア上級者でも通用する実力
棒銀は「単純な攻め」と思われがちですが、対策を施された相手にどう対応するかを学ぶことで、戦術的な深みを増していきます。特にアマチュアレベルでは、相手が対応を誤ることも多く、棒銀を極めたプレイヤーが高い勝率を維持することも可能です。 - 「極める」過程で得られる楽しさ
棒銀を使い続けることで、相手の対応パターンを見極めたり、新しい攻め筋を試したりする楽しさを味わえます。勝つためだけでなく、自分の成長を感じながら将棋を楽しむ要素としても、棒銀を極める価値は高いといえます。
棒銀の限界とその先の成長
もちろん、棒銀にも限界は存在します。
プロ棋士やアマチュア高段者に対しては、棒銀対策が練られているため、単純に棒銀だけで勝つのは難しくなります。しかし、これはどの戦法でも同じことです。重要なのは、棒銀を通じて培った基礎力を活かして、他の戦法やより柔軟な指し方に応用することです。
やはり、強くなればなるだけ棒銀への対策がされていきますし、うまくなっていきます。棒銀は相手が角を捌いてくると狙いとしていた駒がいなくなって、銀が取りに越されるケースがほとんどです。
そうなってはほとんど勝てなくなってしまいます。
また、棒銀の限界を感じたときが新たな戦法を学ぶ絶好のタイミングとも言えます。例えば、振り飛車や相掛かりなど別の戦法に挑戦することで、棒銀では見えなかった新たな局面の楽しさや戦術を発見できます。
棒銀はシンプルでありながら奥深く、初心者から上級者まで愛されている戦法です。極めることで得られるのは、単なる勝利だけではなく、将棋に対する理解の深まりや楽しさの拡大です。棒銀を通じて将棋の魅力に触れ、さらに強くなりたいというモチベーションを得られるのが、棒銀を極める意義と言えるでしょう。
【基本編】棒銀とは?基礎を押さえよう!
将棋を始めたばかりの方がまず覚える戦法として、「棒銀」は非常に人気があります。
棒銀とは、飛車の前にいる銀を繰り出して攻撃の主軸とする戦法で、そのシンプルさと力強さが魅力です。このセクションでは、棒銀の基本的な形や狙い、実戦での使い方についてわかりやすく解説します。
棒銀の基本形と手順
棒銀の基本形は、飛車と銀が一直線に並んだ状態を作ることです。具体的には以下の手順で駒組みを進めます(先手の場合を例にします):
- 飛車先の歩を突く
初手で☗2六歩と飛車先を開き、次に☗2五歩と歩を伸ばして飛車の働きを良くします。これが棒銀の土台となる動きです。 - 銀を繰り出す
☗3八銀と銀を繰り出し、☗2六銀→☗1五銀や☗3五銀と進めます。この時点で飛車と銀が一直線に並ぶ様を棒のように飛車と銀が並んでいるので棒銀というらしいです。攻撃態勢が整います。 - 相手の守りの銀や角を狙う
基本的には飛車先を突破することを狙っていますが、真の狙いは相手の守りの銀や角を交換して攻めのバリエーションを増やすことです。将棋初心者はまず飛車先を突破することを覚えましょう。
棒銀の狙い
棒銀の主な狙いは、相手陣の飛車先を突破して自分の攻撃を通すことです。この攻撃はシンプルですが、以下のような効果が期待できます:
- 相手の形を崩すこと:銀を突き出して相手の歩を取ることで、相手の陣形を崩し、自分が主導権を握ることができます。
- 飛車先を突破すること:銀交換を成功させると、飛車が自由に動ける状態が生まれ、攻撃の幅が広がります。
- 銀交換すること:駒を一直線に並べて進軍する動きは、難しい計算を必要とせず、初心者でも勝ちやすい手筋の一つです。
- 角を狙うこと:飛車先の歩と銀と角の連携で数の攻めを行い銀や角を交換してしまうのが真の狙いになります。
棒銀の基礎練習
棒銀を実践で活かすためには、基本形をしっかりと身に付けることが大切です。以下の練習方法を試してみましょう:
- 定跡を覚える
棒銀の基本形とその後の攻め筋を覚えるために、定跡書や動画解説を活用しましょう。最初は基本形だけで十分です。 - 実戦で試す
将棋アプリやオンライン対局で棒銀を繰り返し試してみることが大切です。実戦での経験を積むことで、相手の対応パターンを学び、棒銀の使い方が上達します。 - 対応策を学ぶ
自分が棒銀を使うだけでなく、相手に使われた場合の受け方を覚えることも重要です。これにより、棒銀の長所と短所を理解できます。
初心者が覚えておきたい棒銀の注意点
棒銀はシンプルで強力ですが、いくつかの弱点もあります。
たとえば、相手が守りを固めてきた場合や、こちらの攻めが失敗した場合には、逆に形が悪くなりやすい点に注意が必要です。
銀が2六の地点に残る、3五の地点に残ると棒銀は失敗です。
また、後手番では棒銀を使う機会が限られるため、他の戦法も視野に入れると良いでしょう。
棒銀は、初心者が最初に覚えるべき攻撃的な戦法として非常におすすめです。そのシンプルな動きの中に、将棋の基本的な考え方が詰まっており、効率的に実力を伸ばすことができます。まずは棒銀の基本形をしっかりマスターし、実戦でその楽しさを体験してみましょう!
棒銀を極めると意気込んでいる将棋初心者によくある質問と答え
棒銀を極めたいと考えている人によくある質問や答えを次のとおりまとめました。
- 棒銀と原始棒銀の違いは何ですか?
- ひふみんの得意戦法は?棒銀です。
- 単純棒銀とは?
- 早繰り銀とはどういう戦法ですか?
- 「棒銀」とはどういう意味ですか?
- 棒銀だけで初段になれる?
- 棒銀のおすすめの棋書や本は?
- 棒銀の弱点はどこですか?使い方は?
- 棒銀が弱いんじゃないよね?
- 棒銀対策は?
- 棒銀を角で受けられたらどうしたらいいの?
棒銀と原始棒銀の違いは何ですか?
棒銀と原始棒銀の違いは、ベン図でいうと次のようなものになります。
まぁいろんな意見があるかと思いますが、原始棒銀は一直線に棒銀を仕掛ける形なので、棒銀のすべてではありません。
棒銀という戦法の一つであるという理解でOKかと思います。
ひふみんの得意戦法は?棒銀です。
加藤一二三九段、愛称「ひふみん」は、将棋界で「棒銀戦法」の名手として知られています。棒銀戦法とは、銀将を一直線に前進させ、飛車と連携して相手の陣形を突破する攻撃的な戦法です。加藤九段はこの戦法に強いこだわりを持ち、数々の名勝負を繰り広げてきました。
棒銀戦法の魅力は、そのシンプルさと速攻性にあります。銀将を前線に送り出し、短期決戦で敵陣を突破するこの戦法は、初心者から上級者まで幅広く愛用されています。加藤九段自身も、「棒銀戦法が理想的な形で決まり、今までたくさん勝利を収めてきています」と語っています。
特に印象的なのは、1961年(昭和36年)のNHK杯決勝で、大山康晴名人を相手に棒銀戦法を駆使して優勝を果たした一局です。当時はラジオ対局であり、この勝利は加藤九段にとって大きな勝利です。
しかし、プロの世界では棒銀戦法を主力とする棋士は多くありません。加藤九段によれば、「将棋界に『棒銀党』は3人しかいない」とのことです。それでも彼はこの戦法を貫き通し、研究され尽くしても新たな工夫を加えて対抗してきました。羽生善治三冠も、加藤九段の棒銀戦法について「不気味ですらあります」と評しています。
加藤九段は、棒銀戦法を通じて「自分の得意な“型”をひとつ持つこと」の重要性を説いています。一つの戦法を深く研究し、信念を持って指し続けることで、棋士としての強さと個性を磨いてきました。その姿勢は、多くの将棋ファンや後進の棋士たちにとって大きな指針となっています。
加藤一二三九段の棒銀戦法に関する詳しい解説や実戦例を学びたい方は、以下の動画をご覧になると参考になります。
単純棒銀とは?
単純棒銀とは、将棋における「棒銀戦法」の中でも、特にシンプルで直線的な攻め筋を指します。この戦法は、飛車先の歩を突き、飛車の前にいる銀をそのまま前進させて相手陣に突破口を開くことを目的としています。初心者でも使いやすい明快な戦法である一方、対策が比較的容易であるため、高段者との対局では通用しにくい場合もあります。
単純棒銀は以下のような手順で進められます(先手の場合)
- 飛車先の歩を突く
▲2六歩→▲2五歩と、飛車先を突いて通します。この段階で飛車の働きを良くし、攻撃の準備を整えます。 - 銀を前進させる
▲3七銀→▲2六銀と進め、飛車と銀を連携させます。銀が相手の歩を狙う形を作り、圧力をかけます。 - 相手の歩を取りに行く
▲2五銀と銀をさらに進めて、相手の歩を取ることを狙います。この時点で銀交換や突破を目指します。
この手順は、非常にシンプルでわかりやすい攻め筋をです。
早繰り銀とはどういう戦法ですか?
早繰り銀とは、飛車先の歩を▲2六歩→▲2五歩とついて、▲3七銀→▲4六銀と銀を早めに繰り出していく戦法をいいます。基本的に☗3五歩~☗3五銀という仕掛けを狙っていますが、棒銀のように二筋で銀が取り残されにくく、中央に銀を使っていく構想もあるので、棒銀よりも柔軟性があるように感じています。
「棒銀」とはどういう意味ですか?
「棒銀」は、将棋における戦法の一つで、銀将を一直線に前進させて攻撃を仕掛ける戦術を指します。棒銀の特徴はそのシンプルさと攻撃力にあります。銀を飛車の前に進めることで、飛車と銀を連携させて相手陣に圧力をかけ、突破を狙います。名前の由来は、銀が一直線に進む姿が棒のように見えることから「棒銀」と呼ばれるようになりました。
棒銀だけで初段になれる?
棒銀は攻撃力が高く、序盤の戦法として有効ですが、これだけで初段に到達するのは難しいでしょう。将棋は多様な戦法や局面に対応する総合力が求められます。棒銀を習得することは重要ですが、他の戦法や受け方、終盤力などもバランスよく鍛えることが初段への近道です。
棒銀のおすすめの棋書や本は?
棒銀を学ぶための書籍はいくつかあります。以下におすすめの書籍を紹介します。
マンガでおぼえる棒銀戦法
高橋道雄九段による著書で、マンガ形式で棒銀戦法を解説しています。初心者でも楽しく学べる内容です。
丸暗記原始棒銀戦法
同じく高橋道雄九段の著書で、具体的な手順を暗記することで棒銀を習得できる内容となっています。
井上慶太の居飛車は棒銀で戦え
井上慶太九段による著書で、居飛車党のための棒銀戦法を詳しく解説しています。
藤井聡太がやさしく教える 棒銀戦法の指し方
藤井聡太棋士が棒銀戦法の指し方をやさしく教える一冊です。
棒銀の弱点はどこですか?使い方は?
棒銀の主な弱点は、攻めが単調になりやすく、相手に対策を立てられると逆に反撃を受けやすい点です。特に、無理な攻めを続けると自陣が手薄になり、カウンターを受ける危険があります。使い方としては、相手の陣形や動きを観察し、適切なタイミングで銀を繰り出すことが重要です。また、攻めが失敗した場合の撤退や守りの体制も考慮する必要があります。
棒銀が弱いんじゃないよね?
棒銀自体は強力な戦法であり、決して弱いわけではありません。しかし、相手が棒銀対策を知っている場合や、無理な攻めを行うと効果が薄れることがあります。重要なのは、棒銀だけに頼らず、他の戦法や柔軟な指し回しを身につけることです。多様な戦術を習得することで、相手の対応に合わせた最適な戦法を選択できるようになります。
棒銀対策は?
棒銀に対する有効な対策はいくつかあります。例えば、角を6八に配置して2四の地点を守る「数の受け」や、銀を2二、8八に引いて守りを固める「菊水矢倉」などが有名です。また、端歩を突かずに相手の端攻めを防ぐ方法もあります。振り飛車戦法を採用することで、棒銀の攻めをかわすことも可能です。これらの対策を組み合わせ、相手の棒銀に柔軟に対応することが求められます。
棒銀を角で受けられたらどうしたらいいの?
相手が角で棒銀の攻めを受けてきた場合、無理に攻め続けると逆効果になることがあります。その際は、一旦攻めを中止し、自陣の整備や他の攻め筋を模索することが重要です。例えば、端攻めや他の筋からの攻撃を検討したり、持ち駒を活用して相手の隙を突く方法があります。状況に応じて柔軟に対応し、無理のない攻めを心掛けましょう。
棒銀は魅力的な戦法ですが、相手の対応や局面に応じて使い分けることが大切です。多様な戦術を学び、総合的な棋力を向上させることで、より高い段位を目指せるでしょう。