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初心者に三間飛車の一直線原始棒銀の最序盤定跡を解説!

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前回は『三間飛車の序盤の定跡まとめ』として、急戦にも持久戦にもまだなっていない局面までの解説にとどまりました。

今回は三間飛車に対しての一直線に原始棒銀を仕掛けて来た際の防ぎ方を解説していきます。

解説した定跡とは序盤から大きく違うのも特徴なので、急戦策に対してのいなし方を習得して、三間飛車と美濃囲いの堅さを活かして勝ち進めましょう。

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目次

先手三間飛車vs後手一直線棒銀の序盤定跡~棒銀の受け方~

[chat face=”syosinnsya.jpg” name=”ひよっこ” align=”left” border=”gray” bg=”gray” style=”maru”]棒銀って初心者同士が戦うとだいたい遭遇するよね![/chat]

[chat face=”hachimitu.jpg” name=”ハチミツ” align=”right” border=”green” bg=”green” style=”maru”]実はプロの棋戦でも三間飛車に対して棒銀を使った将棋があるんだよ![/chat]

[chat face=”syosinnsya.jpg” name=”ひよっこ” align=”left” border=”gray” bg=”gray” style=”maru”]え!そうなの?じぁ意外とアリなんだね![/chat]

実はプロ棋士の将棋にも三間飛車vs棒銀の戦いはあります。

2000年2月14日のNHK杯で先手加藤一二三先手vs後手谷川浩司先生の将棋です。

この勝負は加藤先生の攻めによって棒銀側が勝っていますので、有力といえば有力です。谷川先生の捌きも素晴らしいので一度棋譜を並べてみるのもよくかもしれませんね。

さて、少し脱線してしまいましたが、▲三間飛車vs△棒銀の攻防について簡単に解説しますね。

初心者向けということで一直線に棒銀を狙ってきた場合の受けたを簡単に紹介します。

▲7六歩△8四歩▲7八飛△8五歩
▲7七角△3四歩▲6六歩△7二銀

先手は三間飛車に振って前回解説したとおり角交換を避けて駒組みを進めていきます。細かい一手一手の意味は『三間飛車の最序盤の定跡解説まとめ』を参考にして下さい。

後手は△7二銀と棒銀を明示してきました。なぜ、棒銀と断定できるかというと、後手としては、△6二銀とした方が作戦の幅が広いのですが、一直線に棒銀を目指すのであれば、△7二銀~△8三銀~△8四銀と進める方が効率良くなります。△6二銀とした場合には△6二銀~△7四歩~△7三銀~△8四銀となり、一手余計にかかります。

単純に棒銀を狙うなら△7二銀のほうが早く銀を前線に送り込めるわけです。

※結局は△7四歩と突くことになるので、△6二銀ルートもなくはないです。いろんな手を候補にあることを念頭に指していきましょう。

▲6八銀△8三銀▲5八金左△8四銀

銀をまっすぐ進めてくるため『棒銀』と呼ばれますが、一直線に銀を進出してきているので、より『the BOGIN』って感じですね笑

ただなんとなくですが、後手の棒銀側よりも先手のほうが駒組みが進んでいるようにみえませんか?

将棋はバランスが大切で攻めだけでもダメですし、守りだけでもダメです。

今回は後手が攻めだけを狙っていますので良くありません。ただ油断は禁物です!一手間違えると一気に飲み込まれるのも将棋の怖いところですよ!

▲4八玉△9四歩

何気ない端歩ですが、ここはしっかり▲9六歩と受けなくてはいけません。

棒銀の成功の条件は『銀か5段目まで進出すること』です。つまり先手としては後手の銀が△9五銀や△7五銀となるのを防ぐ必要があります。

たとえば端歩を受けずに、▲3八玉などとしてしまうと、△9五銀とされて棒銀が成功してしまいます。

慌てて追い返そうと▲9六歩としても、△8六歩とされて8筋の突破が確実になってしまいます。

仮に▲9五歩と銀を取ったとすると、△8七歩成とされて角か飛車がとられてしまいます。

また、△8六歩に対して銀をとらずに▲8六同歩としても、△8六同銀とされて銀がズンズン前へ進んできて、角が取られてしまいそうです。

このように棒銀は五段目まで銀が進んでしまうとどうしようもなくなりますので、注意が必要です。

再掲載図▲9六歩まで

ここから強引に△9五歩としてくる筋もありますが、それは次回にとっておきましょう。

上図からまだまだ後手が攻めようとするのであれば、7筋からです。

△7四歩▲3八玉△7五歩

ここでも注意が必要なのは、銀が五段目まで来てしまうと棒銀が成功となることです。

上図の△7五歩に対して最悪なのは、▲7五同歩と取ってしまう手です。するとすかさず△7五同銀としてきます。

よくみてください!銀が五段目まで進出しています。こうなると後の祭りで、▲7六歩と銀を追い返そうとしても△8六歩と先ほどと同じような展開になります。

上図で銀を取るとと金をつくられます。

また▲8六同歩と対応すると△同銀とされてこれも角が取られてしまいます。

このように歩がぶつかったらすぐに取る手は気をつけなくてはいけません。

基本的には駒同士がぶつかったら取る手から考えますが、考えなしに取るのはいただけません。

再掲載図△7五歩まで

では、取る手はないのであればどうするか?

こちらも銀で応援を呼びましょう。

▲6七銀

▲6七銀とすることで角の頭を守っています。

△7六歩▲同 銀

後手が△7六歩と歩を取ってきても、銀で取り返せるので大丈夫です。

ここで後手から△7五歩と打つ手もありますが、銀を前線に出したいのに道を塞いで本末転倒といった感じです。

後手はここで大駒を活用してきます。

△7二飛

飛車を7筋に移動させて次に銀を取るぞ!という手を見せてきます。

ここで先手から▲7五歩と防ごうとしても△同銀とされて歩をとられながら銀交換になり棒銀成功となってしまいます。

また銀が元の位置に戻る▲6七銀も見えますが、△7五銀と進出されて棒銀成功となります。

先手も大駒を活用する手がありますよ。

▲8八角

こうすることで、飛車の利きが7六の銀にまで届きます。△7五銀とされても▲同銀とできるので大丈夫ですね。

△7五歩▲6七銀

次に先手から▲7五歩とされると困るので、後手から△7五歩としますが、そこで▲6七銀として置いて問題ありません。

後手は棒銀攻めをしたいのですが、銀が立ち往生しています。

上図より△9五歩と端から銀を活用しようとする手や△6四歩から角交換を狙って来る手などがありますが、別の記事にまとめていこうと思います。

棒銀に対しての基本的な方針は上記のとおりです。

上級者や段位者への余談△7五歩への対応方法

上記の▲7五歩への対応方法について余談を解説しておきます。

上図での段位者の第一感は▲6五歩として角を捌く手です。

なぜこの変化を紹介しないのかというと、角交換から飛車を取られる展開になりがちだからです。

飛車を取られても角で有利に進めることができるということは段位者になればわかることですが、初心者や級位者にはなかなか難しい感覚と思います。

そのため今回は銀を応援に出す形を紹介しています。

具体的な変化は上図から

▲6五歩、△7七角成、▲同飛

上記のように狙われて角頭をいなす▲6五歩からの一連の流れが振り飛車らしい手と言えます。このようにすることで後手の銀が遊んでいますよね。

この後の展開は後手から△3三角~飛車取りから、△8一飛に対して▲5五角

△8八角に対して▲5五角とするのが形です。

基本的に飛車の空いているコビンを狙いつつ、角成を狙うのが狙いとなります。

余談までに。

まとめ

三間飛車は急戦に強いといいますが、それは角の頭を事前に飛車が守っていることです。7筋に飛車の利きがあるため、棒銀で7筋の角頭を攻められても簡単に対応できるわけです。

しかし、棒銀の対応は間違えると一気に悪くなるため、しっかりと定跡・対策をしておきましょう。

その他の急戦についても別記事を参考にしてくださいね。

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